泉代表記者会見レポート12月23日

今年最後の会見になりました。どんな時も金曜日の定例会見を外さず行って下さいました。そして、泉代表になられてから、1年が経ちました。
小山久美子(Moniquekumi) 2022.12.30
誰でも

1)上皇陛下に、お誕生日のお祝いを申し上げる。長寿でお健やかに。


2)大雪対策。週末に、全国に被害が及びそうなので、

  各所それぞれ(機関・議員)、対応を頑張ってほしい。党本部としては国土交通省より、

  情報を取り寄せ、わかりやすく皆さんに伝えるように心がける。

  また、災害対応に万全を期すように政府にも要請したいと考えている。

3)来年度予算が、金曜午後に閣議決定と、報道。

  114兆円規模、増加幅は6.8兆円。大変大きな金額にも関わらず、根拠が薄い。

  岸田内閣の財政の積み上げ方「規律標準がない」と見られ、心配される。

  概算要求より膨らむのは通常無いことで、注視が必要である。

  特に、防衛費が大きく膨らみ、警戒すべき事態である。それと比較して国民へは

  子育て予算や社会保障には十分な配慮がなされていない。

4)政府は予備費4.7兆円を、改めて5兆円にしようとしていると聞かれる。

  予算委員会で追求する予定。あまりにも予備費を増やす様子が、カジュアルである。

  パンデミックへの警戒を理由に積むのなら、毎年そうやって積んで行くのか?

  財政民主主義が無視され、国会が関与できない予算が増えるのは看過できない。

  集中審議・財務金融委員会等々あらゆる場を含めて、政府のやり方に議論を求めたい。

5)ついでに言うと、原発再稼働や新原発建設に関する公債、GX経済移公債、

  償還財源が曖昧であり、責任感、説明責任が問われていると思う。

6)過去に故・小渕元総理は、国債発行額において世界の借金王、と言われた

  しかしその折には、国民生活のために減税を行っている。今回は対照的である。

  国債発行含み財政を拡大したにも関わらず、国民に対し増税を課す予定でいる。   

  このような財政のあり方では、国民の理解は得られない。国会が開かれていない

  時期に、国にとって大きな方向転換を決定し、議論無く進めようとするのは大変

  問題だ。主権在民なのに、国民の意思が国政に反映されない。

7)「憲法に即した専守防衛」外交安全保障戦略についての応答

  わが立憲民主党はNC会議にて去る20日に、外交安全保障戦略の方向性を纏めた。

  政権を取る可能性のある責任政党として、現実的な対応を考慮したものである。

  わが党としては「専守防衛を徹すること」更にを明確にさせてもらうことにした。

  自公の合意による与党の反撃能力の定義では、曖昧さが残されているからである。

  何の要件もない状況で「反撃能力定義」では危険。時の政権に何の前触れもなく

  武力行使するか否かを決められてしまう可能性があると懸念しているからだ。

  立憲民主党は「政策的な必要性と合理性を満たし、専守防衛と適合するか否か」

  を見極めた上で判断するべきだと「抑制的な文章」を入れたさせていただいた。

8)来年の通常国会では、政府の三文書に対し、政府与党に問い質す。

  様々な兵器についても言われているが、何がどのくらい必要なのか、の精査が必要。

  立憲民主党は、自党の外交戦略の方向性に基づいて、国会論戦をして行く予定。

9)GX実現に向けた基本方針も、政府は決定してしまった。

  原子力についての決定である。国民の意思も国会の意思も聞かず、大変問題だ。

  明日にはゼロにしよう、とは言えないのは私たちも理解している。しかし福島の教訓が

  あるのであれば順序立てて、安定供給を前提としながらも、原発依存を減らし、むしろ

  脱却して新エネルギーにシフトして行く方向性を持つべきである、と考えるのが当然だ。

10)残念ながら今回、「原子力の最大限の活用」と言うことになってしまう

  首をもたげていた再生可能エネルギーの市場にも大きなブレーキがかかりかねない。

  再生可能エネルギーを増やして行く努力を我が国はもっと行うべきだし、省エネ技術も

  もっと使えるものが出てくるはず。過去の電力に戻るというのは文明的にも過去回帰。

10)国葬の論点整理を、政府が公表したことについて。

  ある総理大臣について特出しして扱いを変えるというのは、国民の賛同が得られない

  ようだとわかった筈。総理大臣経験者は、一貫して内閣葬と定めておくのも一つだと

  考える。引き続き、政府のみによる決定にならぬよう、注力していきたい。

  国会の方でも議論で関与していきたい。

11)政府の「日本学術会議のあり方方針」について日本学術会議が「反対」の声明

  これまで政府が学術界を統制・コントロールしないように、学術界の自治を尊重して

  きたと言う経緯がある。今回、法改正案が出て、政府が人事や組織に介入したがって

  いる。政府からの圧力が強まり、人事・人選に関する等の方針に反発するものである。

  学術会議はこれまで通り五要件を満たして欲しいと希望している。

  特に贅沢はされていないはず。予算もこれまで通り保障されて欲しいと言っている。

 参考:https://www.scj.go.jp    

    https://www.scj.go.jp/ja/info/kohyo/pdf/kohyo-25-s186.pdf

*反対の理由*立法事実が示されていない/第三者委員会による会員選考への関与は任命拒否の正統化

改正法による会員選考を行うこととしている/政治的・行政的判断による四部制が提起された

政府等と問題意識や時間軸等を共有」でき ない場合があることが考慮されていない

12)維新との会食についての報道、

  私は取材されていません。語っている内容は虚偽。しっかり取材して書いて下さい。

  (この後の質問で)適宜、食事会などは行っています。

==== 記者の質問に答えて ====

>時事通信・木田>

質問①1月下旬には通常国会が召集されますが、維新との共闘も含め、どのように臨まれるか

泉代表>臨時国会では、維新と国会内で組んで大きな成果を上げることができた。野党の第1党・第2党がひと塊りになって、国民に論点を示すことができたと思う。法案も数多く提出しました。来年の通常国会で「増税ありきでは無い防衛費の増強」や、臨時国会でまだ実っていない法案(子ども子育て、国会倫理関連など)を引き続きやって行く。

質問②憲法審査会について、どのように臨まれるかお聞かせください。
泉代表>国民投票における、外国からの介入は放置できない。外国企業がスポンサーとなった宣伝行為などは国益に反するので、まだまだ議論が必要。憲法についてそれぞれの政党が見解を述べるのは憲法審査会でできることの一つだが、その中で立憲民主党の役割というと「他党の言っておられる改正項目が果たして本当に憲法の改正を必要とするものなのか」というのを一つ一つ論戦しています。マスコミさんにお願いしたいのは、憲法審査会が開かれないと批判の的になりますが、であればむしろ、他の委員会が開かれていないことを書いてください。

質問③臨時国会では、衆議院の憲法審査会において、緊急事態条項をめぐる論点整理が行われました。緊急事態条項などで憲法改正を目指す自民党の動きをどう思うか。仮に改憲勢力が改憲発議に向けて強硬な手段を取ってきた場合、立憲民主党はどうされるのでしょうか?

泉代表>与野党が真摯に丁寧に積み重ねをして現在の憲法審査会が国会に設置されたのですが、その時に中山方式というのがありまして、「政局に憲法審査を絡めない」とか、「少数政党の意思を尊重する」などの条件があって、それを守って行われて行く前提になっています。発議に向けて強行手段を取ってくるというのは想定もしない。話し合いの中で決めることで合意を丁寧に積み重ねて行くという道だけです。国民の皆様に発議をするところから、国会で各党の賛同が得られていない状況で国民投票に付して行くことは「良いことではありません」

そして緊急事態条項云々ということについては、やはり選挙とはとても大切です。第二次世界大戦中も選挙は行われました。仮に国が緊急事態であっても「民主的な体制をいかに確保するか」ということが、成熟した国家には求められること。「権力の側により大きな権力・権限を与えて、国民はただそれに従がえば良い」という考え方には立ってはならない、という前提。この緊急事態というのは、伴う様々な法令ですとか、その手続きを飛ばすということは、基本あってはならないという考え方で、立憲は対応して行きたいと思います。

質問④話題は変わり、自公政権に戻ってから26日で10年になります。これまでの10年間の自公政権をどう評価され、どのように政権交代に臨むのか、お願いします。

泉代表>強いものはより強く、弱いものはより弱く、経済格差の拡がる10年だった。失われた20年はもはや失われた30年に届く。少子化は進行し、自公政権はそれを止められなかった。東日本大震災の過酷な経験を忘れて、また既得権に戻りつつある状況も看過できない。「少子化の進行を止め」「エネルギーシフトを実行」「新しい時代の産業を興して行く」「国民の消費を増やせる経済を作る」「日本の経済を活性化して行く」という訴えをし、新しい時代に向かって歩んで行くその一歩を踏み出す役割を、立憲民主党はしなくてはならない。

>フリーランス・宮崎>

質問①1月のドイツ訪問について。狙いとしては恐らく軍備GDP2%の話もありましたし、独政権が変わったこともありますよね。仮に日独友好連盟で、岡田さんが長く野党の会長をされているようですが、そこへの配慮はありますか?

泉代表>あちらの各党に40代の若い世代の政治家(リーダー)が次々と出てきており、意見交換をしてみたいと思っている。特に今後の世界(平和)のあり方を共に考えて行きたい。そしてドイツのエネルギー政策。ロシアにガスを依存していたので、大変厳しい状況にあるにも関わらず、原発については半年延長することになった。しかし原発は必ずゼロに近づけて行く、ということに関してはブレがない。なのでどのような裏打ちがあるのかを伺ってきたいと思っている

また、自動車産業はお互いが世界での双璧。ドイツはEVを積極的に推進しているが、日本はEV以外でも選択肢があり(ハイブリット)将来の自動車市場がどうなって行くのか意見交換もしたい。日本では今回の雪による渋滞の時に、完全電気自動車だと動けなくなるリスクが高い。途上国でも充電設備が少ないところではハイブリットカーの需要もある。持ち運びのしやすいガソリン車でありながら環境性能の良い日本の車にも価値はある。

安全保障政策について、ドイツのウクライナ支援がどのようなものか。NATOに於いては、ウクライナ兵を訓練してウクライナに戻すということをやっている。今回の紛争が起きた時の周辺国として、どんなことを考えて支援を行い、線引きをしているのか、などの情報も仕入れてきたい。

質問②ドイツで大勢の前でのスピーチはありますか?

泉代表>今の所、その予定はありません。

質問③千葉5区、園村代議士が辞職し、(一票の格差裁判の最高裁判決、来月でますので4月の補欠選挙はやれるようになると思いますが)千葉5区はすでに国民民主党の岡野純子浦安市義が衆院選に登録し、補欠選挙にも出ると発表されています。前々回、希望の党で衆院選に出た方です。立憲民主党がこの人の応援に回るということはありますでしょうか?

泉代表>いえいえ乗りません。候補者を出すという予定をしています。擁立はします。擁立できなかったらという前提には立ちません。前々回、候補になられた矢崎さんという方で、既に選考を行なっている最中ですので、立憲民主党は候補者を出します。

質問③維新が候補者を出すようであれば、調整を試みますか?

泉代表>選挙に関しては、どこの党とも、必要があれば調整することはあります。

>共同通信 工藤>

質問① JXの関連で、原発のリプレイスや使用延長という重大な政策変更を岸田政権が国会外でしたこと、この決定プロセスについて、お受け止めをお願いします。

泉代表>姑息ですよね国会で出てこない話題に国会議員は議論ができません。国会が終わってから様々な方針を出してくる。原発の40年ルールというのも、当時、国民的な世論調査を行い、国会の中での議論も行い、与野党の中で決めてきたという経過があります。本当に岸田総理が国会での議論を軽視していると感じますね。本当に誠意があるのなら、来年の通常国会で一つひとつ議論を進めるべきものです。勝手に進めないでいただきたいですね。

質問②高レベル放射性廃棄物の件についても道筋がついていないと思われますが、これについてお考えがありましたらお願いします。

泉代表>次世代型、核心炉と言っても、最終処分場の問題は避けられない。物事には長所と短所があるわけですが、短所に触れない議論、目を瞑ったまま元の利権に回帰して行く、のは、やはりどう考えても問題がありますね。おかしいと思います。

質問③秋葉復興大臣や杉田政務官の交代を視野に、内閣改造の準備に入ったそうです。通常国会前での交代も含めて、総理に求めたいことは?

泉代表>総理がいつ辞めさせるのか。国民の皆さんには見ていて欲しいと思いますね。全ては政権の判断、判断力です。遅れれば遅れるほど、その問題について岸田政権の「甘さ」が強調されていきます。野党が毎回毎回、国会で言うもんじゃないんです。政権が示さないといけない。でないと普段から、そういう事を大して問題に思っていない、ということになります。

質問④参院選後、泉代表の発信力強化に努力されてきた部分があると思います。政務室の設置や、言葉選びなど、発信強化の狙いと、取り組みの評価・成果があれば教えてください。

泉代表>参院選前から、毎回頑張っています笑。代表政務室の仲間たちにも様々考えてもらい、党外への発信力だけではなく、党内の情報共有をもっと盛んにしていくこと、様々な戦いを党内でみんなで結束してやってみたり党内活性に取り組みました。マスコミさんはは面白おかしく「党内の議論もマチマチ」と取り上げますが、党内が一枚岩・一律な意見というのも良くない。様々な議論があり、様々な観点から行われ、然るべき時に纏まった見解を出せたので、徐々に合流した新政党としての機能を高めてきている、と捉えています。

質問⑤今年の漢字、兎を愛することで有名な泉代表ですが、来年ウサギ年への抱負をお聞かせください。

泉代表:今年の漢字一文字は乱、ですねウクライナの戦乱がひとつ。国内においても円相場の乱高下原油価格のことも厳しい環境になり、岸田政権の混乱では大臣の辞任(更迭)が相次ぎ、統一教会の問題で自民党内の混乱、最後は高市の乱があったのかどうか笑。乱世の中で、国民の皆さんには平和な国を作っていく責任が、我々にはあります。何とか平和で生活が保障される世の中を実現していきたいと思います。来年は卯年ですので、ウサギの跳躍の「跳」と言う字で、来年を元気良く飛び出していきたいですね。

>読売新聞・大竹>

質問①冒頭に関連発言のあった「20日の昼、維新の会の馬場代表との幹部会食」について、事実関係をお聞かせください。報道にあった通り食事会(幹事長・政調会長を含む)はあったのですか?また、どのようなお話があったのか、何を仰ったのか発言の内容を教えてください。

泉代表>一つ一つの会食があったかどうかををつまびらかにマスコミさんにお知らせするのもどうかと思いますけれども、合同会食は実は、様々な時に、行っております。はい。

質問② 関連で、色々とお話されていく中で、今後の通常国会での維新の会との共闘関係について、教えてください

泉代表>冒頭お伝えした通り、臨時国会で、野党が合わせられる力は合わせて、国民の皆様のために、与党のおかしいところを直していくことは大事なことですし、また、野党の力を強くするという命題、責任も、第1党にはあるのかな、と思っていますので、共通するところは協力して頑張っていきたいと思います。

質問③統一地方選での勝敗ライン、目標ラインはどこに置きますか?

泉代表>選挙というのは地域性ですので、特に勝敗ラインは今まだ決めていません。それぞれが住民の信頼を勝ち得るために頑張ることが必要です。しかしこれまで以上に候補者を多く立てるというのは、大切な事。立憲民主党の方針にともに歩んでくれる無所属の方の推薦でもいいのですが、党本部としては、できる限り候補者を増やしていくように力を出していきたい。

質問④ 小沢一郎議員が名古屋での講演で、泉代表が政権を取るのは次の次の回と話したことについて「泉体制は政権を取ろうという本気が全くない」と発言しました。執行部への批判とも取れますが、これについてはどう思われますか?

泉代表>党内からそう言った叱咤激励が出るのは嬉しい限り。批判と言ってもある意味、尻を叩かれて「もっと頑張ってやれ!」と言ってもらっているに等しい。できる事なら一気呵成に政権獲得を目指したいものですが、ここはやはり、国民の皆様と共感のある政権獲得の取り組みでなければいけないと思っていますので(八百長禁止)国民の皆さんが今、わが党をどのような段階だと考え、その段階の立憲を応援しようという気持ちになってくれるかどうか、が大事です。

今度、視察に行くドイツも幅広い考え方を持った政党の連立政権です。我々も連立についてはありうることではあるものの、一方でそれ以前に、立憲民主党が自身の支持基盤をしっかりさせ、確実に票を獲得して行けるようになる努力が、”より必要な段階である”と思うので、立憲の議員の中で、お一方お一方に政権への気概がお有りになるのは有難いことですが、その気持ちを受け止めつつ、国政選挙に立候補できる方をご紹介いただいたり、色々な知恵を集めて選挙を勝ち抜いて、政権交代を目指していきたいと思います。

>朝日新聞・鬼原>

質問① 防衛政策について伺います。20日に決定された「外交防衛戦略の方向性」の内容についてですが、「専守防衛に徹する」という内容については確認がなされていると思いますが、一方で「長射程のミサイル」ですよね。「ミサイル能力の向上は必要である」と書かれています。専守防衛を守りながらも、なぜミサイルの長射程化が容認できるのか、これを読んだ限りでは両立がどう成り立つjのか、わかりにくいのですが。

泉代表>日本は南北に大変長い国で広く領海も持っている国です。我が国の領土領海内について、様々な場所に様々なことが起こり得る時に、その起きている現場に近づかなければ防戦ができないと危険性が高まります。なので、遠距離からでも防衛ができる一定の兵器の能力の向上はあって然るべき、という考え方です。

当然、周辺国がどのような兵器を持っているかを十分考慮して、紛争抑止力となり実際の防衛力となる兵器を用意して行く必要があるわけです。長射程のものはやはり一定、必要になってくると考えいます。

質問② これまでの日本の安全保障政策では、専守防衛ということは「やられたら、やり返す」というのは、自分からはやらないということですよね。一つの根拠となっているのが、ミサイルがどれだけ飛ぶかというのがあり、今までのミサイルは最も長く飛ぶもので200km位であったのが、スタンドオフミサイルを持つとそれが数千km飛ぶことになりますので、かなり大きな変化です。スタンドオフミサイルを備えること自体が専守防衛に反するのではないか、という議論があり、日弁連もそう言っています。そこの議論を踏み越えて纏められた、踏み越えたのはなぜなんですか?

泉代表>その色々な方々のお立場お立場で「自分たちの考える専守防衛」それに反する反しないというお話をされている方はいるのかもしれませんが、日本も広い国土ですから、今までの200kmの射程で良い、という話にはならないですね。必要に応じて整備していかなければ、装備品の能力の向上はやらなければいけない、と思っております。

質問③ 次は財源論で、やはり増税について是とするのかどうか、ということを伺いたい。冒頭で代表は「政府はこれを是として国民の反発があるんじゃないか」と仰いました。立憲も必要なものを積み上げるのはこれからだと思いますが、先週も伺いましたが、増税で賄う或いは国債で賄う等、自分たちが政権をとった時にはどういう財源を充てるお積りなのか、お聞かせください。
泉代表>我々は43兆円の立場には立ちませんので、そこに向かってどこから用意するとは言えない。まずは歳出改革であるべき。しかし今の自民党、岸田政権の歳出改革の怪しさ危うさは、コロナで膨らみ水膨れになっている予算の中から決算剰余金を出そうとしているのであれば、これは歳出改革には当たらない。前回も言いましたが、防衛費ロンダリングになりかねないということです。コロナでそもそも積み増して予算組み、全部執行されなかったので残りが国庫に返還されたが、それが防衛費に使われるなどと、それでは何の歳出改革にもなっていないでしょう。歳出改革という観点をまず最優先させるべきであって43兆円の額の妥当性についても、次の通常国会で我々としては議論して行きたいと思います。

>日経新聞・大沢

質問① 内閣改造について伺う。狙いの一つに秋葉大臣の交代、ということがあると思うのですが、これまで再三、辞任を要求されてきた大事ですが、「内閣改造」というスタイルをとって交代させることについてどう思われますか?

泉代表>オブラートに包んだやり方をして誤魔化したところで、国民は見抜いている、秋葉大臣の更迭とわかってしまっていると思いますよ。ですから大切なのは、総理の決断のスピードですね、臨時国会に迷惑をかけないかどうか、国民も、私も、見ています。

質問② 通常国会の召集が1月の27とか23とか言われている。本予算のスケジュールを考えると、臨時国会がキツキツの日程で野党の協力も仰ぐようになったことを踏まえ、内閣改造と合わせて、政府にどのようなスケジュールを求めていきたいか。後でお尻がつまることがないようにとか、その辺でお考えはあるでしょうか。

泉代表>通常国会は基本150日ですので早く始めれば早く終わる、その中で出せるものをスケジュールを組んで出してくる、というものなのですが、ただ臨時国会は与党の中でぐちゃぐちゃになって機能しなかった。国会が開かれてから総理大臣の外遊で、空転した時間があったなど「不手際」が多々、ありましたので、まずはそのような「不手際」をなくしていくことを求める。

質問③統一地方選について伺う。政権交代を目指されるということでホップ・ステップ・ジャンプで考えれば、統一地方選では”HOP”になると思うのですが、立憲民主党だけではなくて、他の野党との連携を通じてどのような機会にされるのか、どういう位置付けで統一地方選をお考えなのか、教えてください。

泉代表>うーん、なかなか今、統一地方選で、他の野党と票を合わせて幾つ、という風に結果を数えるというのはないと思います。自党の立候補者と、推薦の立候補者、当選は合わせていくつ、という数え方は最終結果でいたしますが、それ以上はない、という認識ですね。

質問④ 選対の方では、国民民主党YA連合を含めて協力してやっていこうという取り組みをしているようだが、どうですか?

泉代表>はい、もちろんあります。そういう取り組みはありますよ。

>フリーランス・西中

質問① 秋葉大臣と杉田水脈総務政務官の辞任のことについてお伺いしたい。特に杉田水脈総務政務官については、更迭で済ますのではなく、もう少し突っ込んだ議論に発展しませんでしょうか。国会議員によるこう言ったことは今までも繰り返しありますし、日本の国会では人種差別に関するチェックのあり方が弱い気がします。近現代の日本での植民地主義に基づくものが残っているからでしょうか。これを機に、差別発言に対するあり方に踏み込んだ国会でのやり取りも必要になってくると思うのですが、代表の基本的な考え方を教えてください。

泉代表>今までも我々は人権・差別問題について、国家で常に取り上げているものでありますし、ずっと取り組んできていますので、杉田氏の件についてだけではなく、通常国会でも更にそのような取り組みを続けていきます。

質問② 次に外交安保法制について聞きたい。16日に泉代表が安保三文書の問題点について声明という形で発表され、20日に外交安全保障PTの方で「方向性」ということで発表されたわけですが、読ませていただきますと、基本的に日米同盟の抑止力を基盤にした「防衛力の増強」という点においては、自公政権のものとあまり変わらないのではないかという気がします。軍備は必要最低限じゃなきゃいけないというようなことで立憲では一部それに対する訂正、提言みたいなものがありますよね。それでも、発表された「方向性」については、恐らく立憲民主党の中でも反対が強いのではないかと思うのですが、自公文書との違いについてもっとご説明をお願いします。

泉代表>党内で、プロジェクトチームを何ども開きました。そこの中には全ての議員が参加できる場でしたので、多くの議員から様々な意見を言っていただいた上で、その意見を踏まえて正当に最終決定しています。自公合意に基づく反撃能力というのは、実際に何をどのように行うものか示されていないのですから「歯止めが効くのかどうか」というところが問われていると思います。我々は「政策的な必要性と合理性を満たし、専守防衛と適合するか否かかどうか見極めるべきだ」と思っていますのでそこは明確に違います。違いと捉えていただけない方々も確かにいらっしゃるようですが、「歯止めが効く様にしなくてはならない」ということ、そこが違いです。我々の説明としては先ほどの表現に落ち着きました。

質問③12月20日、鹿児島県連の立憲民主党の柳聖子代表らが、西之表市の曲島の米軍機能の訓練の移転、自衛隊の基地の整備計画の容認発言に対して、発言撤回を求める申し入れをされた、という報道がありました。立憲の「外交安全保障の戦略の方向性」を取りまとめるに当たって、鹿児島県連の抗議をはじめとするこう言った地域の議員達と本部は、どのくらい意見交換しているのか経緯を教えてください。今、南西諸島では自衛隊の基地の整備、ミサイルの配備といったことが先行しています。現地の議員達にとっては住民からの相談も受け、かなりの危機意識と推察しますが、三文書はあくまでも、これらを前提とした三文書になる筈です。私が読んだ限り、鹿児島県連の抗議書が話題になって文章に反映しているとは思えず、現在進んでしまっている現地の困った状況についても本部のヒアリングした様子が無い様に感じます。改めて問題提起などの対応をすること等、党本部としてはお考えでないのでしょうか。

泉代表>12月20日というと、NCにてPTでの決定内容を了承した日です。ですので、PTの話し合いにはその話題は多分、出ていないなかったのでは無いかと思うのですが。我が党の組織では、決定のプロセスとして決まったものがありまして、更に然るべきタイミングで方向性は決めて、出さなくてはなければいけなかったので、この時のこれが決定です。この話題が間に合ってなかったことにはなりますが、修正の余地あるかと聞かれても、今の内容は、この「方向性をうたった文書」には入れられないと思います。

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